Be the Best Designers! 2023

2024/06/18

 

リコーデザインでは在籍デザイナーの能力向上のため「成長支援プログラム」を運用しています。「Be the Best Designers (BBD)」はこのプログラムの呼称です。このプログラムでは、一線で活躍するクリエイターから直接指導を受ける貴重な機会を設けています。多くのデザイナーが新たな表現能力を身につけるため自律的に参加して取り組みを行い、それぞれの成果を共有しています。
過去にはその一例として動画制作の取り組みを紹介しました。
この記事では、他にどのような取り組みがあるのか、どのような雰囲気で行われているのかを伝えたく、2023年度に行われた4つの講座についてご紹介します。

映像制作(撮影・編集)

現役で活躍している映像ディレクターの新井博子氏、映画カメラマンの御木茂則氏を講師としてお招きし、海老名事業所内にてカメラでの撮影のコツや照明の使い方、映像の作り方をワークショップ形式で教えていただきました。

インタビュイーにカメラを向けて撮影が行われています。
同じく、インタビュー撮影の現場を俯瞰でとらえた様子。

照明の使い方を学んでる様子

撮影のコツを学んだあとに、就活生を対象とした「デザイナー採用のための会社での働き方を紹介する映像」を題材に、インタビュー動画の制作に取り組みました。

広々とした空間で撮影が行われている様子。インタビュイーに向かって読み上げ用のカンペを掲げるスタッフと、カメラを操作する撮影者がいます。

学んだ知識を生かして、参加メンバーの個性あふれるインタビュー動画が出来上がりました。

完成したインタビュー動画4本のシーンを並べた画像。

最終報告会で、デザインセンターのメンバーを呼んで動画の視聴会を行いました。
視聴会に参加した社員からは「働くことに対してのポジティブな姿勢が伝わってきました!」「色々な人と関わってデザインしていく姿が想像できて良いですね!」という温かいコメントをもらいました。

映像制作(モーショングラフィックス)

文字や写真、イラストに加工を加えてアニメーションにする技術について、ビジュアルアーティストのminmooba氏に基礎からご指導いただきました。

講師のminmooba氏に動画の説明を行うリコーデザインのデザイナー。二人の間には動画を表示する大型モニターがあります。

テキストやキャラクターのアニメーション、シェイプモーション、コラージュなどをAfter Effectsで制作する方法を実習を通じて学習したのち、リコーデザインのコミットメント「“使いたい”を創る」をテーマとした最終課題に取り組みました。
この講座を通じて、参加者は動画制作の段取りから表現手段の習得など幅広くスキルアップできました。

完成したモーショングラフィック動画4本のシーンを並べた画像。

この講座に参加して「人物キャラクターが動く動画の持つ表現力や説得力は大きいと感じると同時に、品質高くキャラクターを動かすことの大変さを身をもって体験した」「動画制作の楽しさに気付いた。ついつい時間を忘れて作業してしまう一方、時間が不足しがちなので作業時間を見積もることの重要性を痛感した」といった多くの学びがありました。

OOUI(オブジェクト指向UI)

OOUI(Object-Oriented User Interface)とは、オブジェクト(ユーザーが目当てとするもの)を手掛かりに操作設計されたUIのことを指します。 OOUIのデザイン手法についてソシオメディア株式会社の藤井幸多氏を外部講師としてお招きし、ご指導いただきました。
デザインセンターからはUIデザインを専門とするメンバーから未経験のメンバーまで幅広く参加しています。
講義形式でOOUIについて説明を受けたのち、受講メンバー自らの課題設定のもと、各自、アプリケーションのデザインを行いました。慣れない検討プロセスに戸惑うこともありましたが、講師の方から手厚いフォローをいただきながら、制作を進めることが出来ました。

各メンバーのアプリのコンセプトからワイヤーフレーム、モックアップまでがオンラインホワイトボード上に展開されている様子。

 オンライン上での作業の様子

 参加メンバーの個性あふれるアプリケーションが出来上がりました。

筋トレ管理アプリと勤怠管理アプリのモックアップイメージ
登山アプリと勤怠管理アプリのモックアップイメージ
フォト管理アプリと勤怠管理アプリのモックアップイメージ
体調管理アプリと勤怠管理アプリのモックアップイメージ

 ※制作事例:筋トレ管理アプリ/登山アプリ/フォト管理アプリ/体調管理アプリ/勤怠管理アプリ

 この講座に参加することで「OOUIのデザイン方法について体系的に学ぶことが出来た」「UI検討の取り組みの幅が広がった」と感じました。

プログラミングチャレンジ(中・上級)

RICOH 3Lの技術を支えるチームメンバーとしてお世話になっているエンジニア・アーティスト・ディレクターのAlexander Reeder氏を講師としてお招きし、データを動的にビジュアル化することにフォーカスしたプログラミングを学ぶワークショップが行われました。
JavaScriptを中心にAPIとのやりとりやCANVASでの描画など、ブラウザで表現できるテクニックを教わりました。プログラミング未経験者向けに初級編もありますが、この中上級編では一歩進んで、世間に公開されているAPIやマイコンを使って得られたデータを魅力的なビジュアルにするところまでを体験しました。

自分の作品について説明するリコーデザインのデザイナーと、それを聞く講師のAlexander Reeder氏と参加者。

ゆったりした雰囲気の作品発表会

作品の画面イメージと物理的なセンサーを操作するデザイナーの様子

マイコンで植物のコンディションをウォッチングして、その結果を森の描画で表現する作品

作品の画面イメージと物理的なセンサーを操作するデザイナーの様子

自作のセンサーデバイスに手を近づけたり遠ざけたりすると、それに反応したアニメーションを表現する作品

作品の画面イメージと物理的なセンサーを操作する講師の様子

自作のマイコンを組み込んだヘッドセンサーを装着して、頭を振るジェスチャーでキャラクターを動かすゲーム

本業のデザイン業務でプログラミングする事はないので、とても貴重な体験となりました。


「成長支援プログラム」に参加したメンバーは、本来のデザイン業務の合間に各講座の課題に取り組んでいます。このプログラムのために時間をつくることは大変ですが、参加者は主体的に参加することでデザイナーとしてのスキルが向上したことを実感しています。今後は、このプログラムで得た知識やスキルを業務に活かしていきます。
リコーデザインでは、社会や会社が変革していく中で、組織としてこのように社員の教育に注力しています。

HOME