オフィスの知識創造支援機へ

2013/02/15

 
This is こだわり 「オフィスの知識創造支援機へ」
武田 修一 プロダクトデザイナー: 総合デザインセンター
オフィスのトレンドに応える複合機
今回、複合機のデザインを一新した。デザインコンセプトは「知識創造支援機」。世界の先進的なオフィスを見てまわり、オフィスプランナーにヒアリングすることで、この新しいコンセプトが生まれ、また検証段階では受け入れられることを確認できた。 知的存在を意識したカラーは白、グレー、黒のグラデーション。オフィスで自然な佇まいとなるようシンプルなフォルムに仕上げた。
オフィスで、人々の知識創造を支援する存在として、知的であり、目立たないけど埋もれない存在感を目指した。
アイデアが生まれる空間
武田が思い描いたのは、人が集まりカジュアルにコミュニケーションできるカフェテリアのような場所だ。「コピーを取りにくる人、ちょっと通りかかる人、複合機の周りに人が集まる。そこから何気ない会話が始まる。会議の決められた議題の中では発想されない、リラックスした空間でアイデアや気づきが生まれる。 そのような空間を複合機で提供したかった」複合機の上面を平らにすることで、メモができたり、手を置きながらリラックスして立ち話できたりする形にした。 武田は複合機に人が集まることで、ユーザーが知識創造を行うシーンをイメージした。
実物を自分の目で確かめる
モノを見たり触ったりするのが好きな彼は、いろいろなイベントに足を運ぶ。ウェブからも日常的に情報を収集している。建築からアート、広告、ITと幅広い。「ウェブの画像は美しいのに、実際にモノをみると残念なものが多い。一方で、画像ではわかりにくいけれども、安価でも細やかな配慮がされた仕上げのよい美しいものがある」 なるべく自分の目で実物を確かめるようにしている。特にテクスチャーや仕上げ部分に目がいくようだ。「複合機に使われる樹脂はチープに見られがちだが、磨けば本来の美しさを見せてくれる」
武田は素材の質感向上を今後の課題として受け止めている。
複合機の顔
複合機の平らな上面やカラー以外にも、こだわった箇所がある。複合機の“顔”でもある操作パネルだ。「知的さ」の表現として繊細なフレーム形状や曲面を用いる一方、できるだけ薄く、小さくした。「薄く小さいこと」は排紙部の紙が見やすくなり、紙が取り出しやすくなる。またユーザーが使いやすいようにキーの配置を0.1mm単位で検討し、何度もユーザー評価を繰り返すことで、美しさと使いやすさのバランスに苦心した。武田は 「知識創造の支援」 というデザインコンセプトから操作部の細部に至るまでこだわった。次は、どんな複合機をデザインするのだろう。
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