使う人が愛着をもてるように

2012/07/02

 
This is こだわり
 「使う人が愛着を持てるように」 矢野 良多 デザインディレクター:総合デザインセンター
質感へのこだわり
矢野が今回の商品でこだわったのは、陶磁器の質感だ。白い磁器皿のツヤ感と黒い和食器のザラツキ。背面にはお皿と同じように手に持った時に滑らない引っ掛かりが施されている。「テーブルに置いた時に馴染むように、テーブルウェアのようなデザインにしたかった。」と矢野はいう。設計者に無理を言って、色やテクスチャー、ディテールを追求した。「個性をだしつつも使う人に愛着をもってもらえるデザインにしたかった。」使う人の感触や感覚に馴染むデザインへのこだわりがうかがえる。
愛着をもって大事に
散歩が彼の感性を豊かにしてくれる。通勤路も違う道を探したくなる。「草も木も空も毎日違う気づきがあるからおもしろい。」と語る目はどこかウキウキしている。日ごろの何気ない風景・生活を観察している矢野だから、「テーブルウェア」という考えが浮かんだのかもしれない。矢野にとってデザインとは、「与えられたテーマ、条件に合わせて柔軟にデザインすること。使う人にいいデザインだなと思ってもらい、愛着をもってもらうこと。そして大事に使って欲しい。」矢野はこれからも、自然な風景を観察しながら、愛着のあるデザインを考えていくのだろう。
手軽で簡単な一体型へ
P3000では新しいコミュニケーションを実現した。今までのテレビ会議はたしかに便利だ。接続などの事前準備をしなくてもすぐに相手の顔を見て話せる。しかし、特別な場所を確保しなければいけない。もっと気軽に、好きな所で会議ができないものか?そこでマイク、スピーカー、カメラの入力機器を一体化し、映像はプロジェクターなどを利用することを考えた。手軽に持ち運びでき、気軽に使える新しいコミュニケーションツールの原型を作った。
遊び心のデザイン
手軽に持ち運ぶのに重要だったのが薄さと大きさ。「テレビ会議で一緒に使うプロジェクターとセットで持ち運びできる薄さ、A4サイズのサイドデスクに入れて置いてすぐに取り出して使える大きさをデザインしたかった。」また、矢野のこだわりはこんな所にも表現されている。背面から見るとカメラ部が収納されている所にカーブを描き、収納場所を暗示している。「ちょっとした遊び心もデザインしたかった」と少し照れながら話してくれた。そのカーブが、より薄さを感じさせてくれる。使う人がそんな細部にまで気づいてくれたら、矢野はとてもうれしい気持ちになるだろう。これからどんな遊び心を自然にデザインしてくれるのか楽しみだ。
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